Apple Watch(アップルウォッチ) SEは、Apple Watchの主要な機能を搭載し、より手頃な価格のモデルとなっています。
そのApple Watch SEは第一世代が2020年9月18日に発売。
そして最新の第二世代は2022年9月16日に発売されています。
この記事ではApple Watch SE(第二世代)でできること、できないことをわかりやすく紹介していきます。
この記事を読んで、Apple Watch SEで利用したい目的は十分達しているか、それともApple Watch Series 8、もしくはApple Watch Ultraを選んだ方がいいのか、購入前の参考にしてみてください。
Apple Watch SEでできること
水深50mの耐水性能
Apple Watch SEはISO 規格 22810:2010 に基づく水深 50 m の耐水性能があります。
ちなみにこれは水深50mまで耐えられるという意味ではなく、あくまで浅いプールや浅瀬の海で泳ぐ程度、水仕事くらいなら濡れても大丈夫というものです。
Apple Watch Series 2 以降は、プールや海で泳ぐなど、浅水域での水上アクティビティで使えますが、Apple Watch Ultra 以外のモデルは、ダイビング、水上スキーなど、水圧が高く、深く潜水するようなアクティビティでは使わないでください。
引用:apple公式サイト
ワークアウトの記録
Apple Watch SEでワークアウトの記録をして、運動中に最新の進捗状況を確認、目標を達成した時点で教えてもらえます。
睡眠の記録
Apple Watch SEで睡眠状態を細かく記録することができます。
Apple Watchを着けたまま寝ることで、レム睡眠、コア睡眠、深い睡眠のそれぞれのステージ時間や、目が覚めた時刻を確認することができます。
さらに「睡眠」Appで睡眠時間を把握したり、過去14日間の睡眠の傾向を確認したりできます。
心拍数の測定
Apple Watch SEで心拍数を測定することができます。
Apple Watchの「心拍数」Appを開くことで現在の心拍数、安静時の心拍数、歩行中の平均心拍数をいつでも確認できます。
心肺機能レベルの追跡
Apple Watch SEで心肺機能レベルを追跡してレベルが低い場合には通知してくれます。
心肺機能は最大酸素摂取量 (VO2 max)、すなわち運動時に体に取り込める酸素の最大量で測定されます。心肺機能のレベルは、身体の全体的な健康状態の確固たる指標となり、長期的な健康状態を予見する上でも役立ちます。Apple Watch は、ワークアウト App で「屋外ウォーキング」「屋外ランニング」「ハイキング」のワークアウトをしている最中に心臓の働き具合を測定し、心肺機能を推定します。
自分の年齢や性別の平均値に照らして心肺機能レベルが低い場合は、通知が届きます。心肺機能レベルが低い状態が続くと、追加の通知が届きます。
引用:apple公式サイト
Apple Watch が心肺機能レベルを推定する仕組み
Apple Watch Series 3 以降では、ワークアウト App で「屋外ウォーキング」「屋外ランニング」「ハイキング」のワークアウトを行っている間に心拍センサーやモーションセンサーを使って VO2 max を推定し、その値を記録できます。Apple Watch では、VO2 max を 14 〜 65 mL/kg/分の範囲で推定でき、この値は 20 歳以上の人を対象に検証されています。
周期記録で月経の開始時期を予測
Apple Watch SEを利用して月経の開始時期を予測して通知してくれます。
「周期記録」Appを利用して月経周期の詳細記録、他にも出血に関する情報を追加したり、頭痛や月経痛などの症状を記録できます。さらにApple Watch SEの心拍測定のデータを利用することで月経の開始時期を予測して通知してくれます。
ちなみにApple Watch Series 8には「皮膚温センサー」が搭載されているので、手首の皮膚温度を測定してさらに詳しいデータを元に排卵日の推定もできます。
残念ながら「皮膚温センサー」はApple Watch SEには搭載されていません。
緊急SOS機能で緊急通報
Apple Watch SEのサイドボタン (Digital Crown の下のボタン) を長押しして、「緊急電話」スライダが表示されたらそのままサイドボタンを押し続けるか、「緊急電話」スライダをドラッグすることで現地の緊急通報サービスに電話がかかります。
衝突事故検出で助けを呼ぶ
Apple Watch SEが車に激しく衝突することを検知すると緊急通報サービスにつながるようになります。
緊急サービスに電話をかける場合にはセルラー版、もしくはWi-Fiにつながっているアップルウォッチが必要です。
万一怪我をしていて反応できない状態の場合は、20 秒待ってからデバイスが自動的に緊急通報サービスにつないでくれます。
転倒検出機能で助けを呼ぶ
Apple Watch SEを着けている状態で転倒してしまったとき、それを検知して、必要に応じて緊急通報サービスに連絡してくれます。
Apple Watch SE や Apple Watch Series 4 以降は、着用者が転倒した場合にそのことを検知し、手首を叩いてくれるほか、警告音を鳴らし、画面にメッセージを表示してくれます。そのまま緊急通報サービスに連絡するか、または、Digital Crown を押して左上隅の「閉じる」をタップするか、「大丈夫です」をタップして通知を閉じることができます。
引用元:apple公式サイト
LINEメッセージの確認・返信
Apple Watch SEの画面でiPhoneに届いたLINEのメッセージを確認することができます。
メッセージを確認するだけでなく、定型文での返信も可能です。
音楽の再生
Apple Watch SEで「ミュージック」App を利用して音楽を再生できます。
ちなみにアップルウォッチ本体から音楽が聴こえるわけではなく、接続したBluetoothイヤホンやスピーカーを通じて聴くことができます。
アップルウォッチ単体で音楽を再生することもできますが、基本的にはiPhoneを経由して再生することになります。
カメラをリモートで撮る
iPhoneを離れたところに置いて、Apple Watch SEの画面からシャッターボタンを押し、写真撮影ができます。
撮影した写真はアップルウォッチの画面から確認することもできます。
電子決済の利用
Apple Watch SEで各種電子決済サービスを利用することができます。
対応している電子決済サービスは、Suica、PASMO、PayPay、Visaのタッチ決済、QUICKPay、Tマネー、LINE Pay(iD決済)、メルペイ(iD決済)、au PAY、WAON、nanaco
Siriを使う
Apple Watch SEでもiPhoneと同じようにSiriを使って操作のサポートをしてもらうことができます。
スリープを解除した状態でApple Watch を口元に近づけて用件を話せば「Hey Siri」と言わなくてもSiriを使えます。
Apple Watch SEでできないこと
常時表示ディスプレイ
Apple Watch SEには常時表示ディスプレイ機能ある「常にオン」モードが搭載されていません。
このモードを使うことで、ディスプレイに時刻が常に表示され、文字盤や最近使った App も同様に表示され続けます。
「常にオン」モードがオフの場合、あるいはApple Watch SEのように「常にオン」モードがない場合は、バッテリーを節約するため、手首を下げたときや、文字盤を手で覆うジェスチャをしたときに画面が暗くなるようになっています。
手首を上げたり画面をタップしたりすることで 画面が表示され、操作できます。
スマホで言えば、スリープモードをオフにして画面をつけっぱなしにするのと似ているように思えますが、Apple Watchでは常時表示ディスプレイをオンにしても手首下げているときにはスリープモードになり、輝度を抑えて表示されます。
常時表示オンによるメリットは手首を上げたり、動かさなくても常に時刻が確認できることかと思います。
例えば、上司やお客様の前などで時計を見るのがためらわれるときなど目線を少し移すだけで時間が確認できるのは地味に便利ですね。
それと、当然ながら常時表示オンにすることでバッテリー消費は大きくなるので、その分、充電の頻度も多くなります。
血中酸素濃度測定
Apple Watch SEでは血中酸素濃度を測定するためのセンサーが搭載されていないため血中酸素ウェルネス機能を利用することができません。
ただし、医療用機器としての認証を取得したパルスオキシメーターとは違い、Apple Watch SEは医療用機器ではないため測定された値はあくまで参考値となり、この値を元に病院での診断を求めることはできないので要注意です。
個人的にはあればあったで使うかもしれないけど、特に必須の機能ではないのでSEでいいや、と思えるポイントでもあります。
心電図機能
Apple Watch SEには電気式心拍センサーがついていないため、心電図測定ができません。
心電図機能は2021年1月に日本でも「心電図アプリ」が提供され、利用ができるようになった機能です。
この機能も医療機器としてついているものではないので、あくまで参考値になりますが、2021年に元プロ野球選手の平江厳さんがApple Watchの心電図機能で表示された心房細動との結果をきっかけに心臓手術をしたという事例があるそうです。
こういった事例を聞くと健康管理の指標のひとつとして役に立てるかも、と思えますね。
もちろん、心電図測定は定期的な健康診断で十分、日々の測定で過度な不安を抱えたくない、という考えを持つ方もいるかと思うので、その場合はSEでも十分ではありますね。
このあたりの判断は健康を気にする年齢層によってもかなり変わってくるかもしれません。
皮膚温センサーによる測定
皮膚温センサーはApple Watch Series 8から搭載された機能ですが、Apple Watch SEには搭載されていません。
皮膚温センサーによって、寝ている間の手首の皮膚温を計測してくれ、日々の健康状態を把握する上で役に立ちます。
Apple Watch Series 8を装着して就寝すると、毎夜の手首皮膚温の変化を記録できるため、健康状況についてより詳しく知ることができます。さらに、「周期記録」で手首皮膚温データを使用して月経の予測を改善し、排卵が起きたあとに排卵を推定することができます
Apple公式サイトより引用
女性には「周期記録」機能との連携で「排卵日の推定」や月経予測ができるので便利な機能ですね。
また、「手首皮膚温」で計測された値は、「ヘルスケア」のその他の機能と連携し、表示されるので、心拍数、呼吸数の測定値と合わせて健康管理の指標にもなるので、男性にとっても役に立てる機能と言えそうです。
IP6X等級認証の防塵性能
Apple Watch Series 7 以降には、IP6X 等級の防塵性能がありますが、SEにはありません。
IP6Xとは、電子機器などの防塵性能の等級のうち、粉塵も内部に入らない程度の耐塵性能を持つことを示す保護等級である。
防塵性能の等級は防水性能と共に「IPコード」と呼ばれる等級で規定されている。防塵性能は第一等級と呼ばれる。数字が2つ連なる場合の最初の側、すなわち「IP67」の「6」部分の表記が防塵性能を示す。防水性能に言及しない場合、変数Xを置いて「IP6X」のように表記される。IP67もIP68もIP6Xに該当する。
防塵性能は0から6までの7段階に区分されている。0はまったくの無保護であることを示す。6は防塵性能としては最高の段階を示し、まったく塵埃を侵入させない程度の性能があることを示す。
weblio辞書より引用
防塵性能が必要かどうかはアップルウォッチを使用する環境によるかと思います。
例えば微細な金属片や木くず、砂などが飛び散るような現場での仕事で常に利用する場合は防塵性能があった方がいいでしょうが、それ以外の環境で普段使用する場合は特になくても困ることはないかと思われます。
ちなみにApple Watch Series SEにも水深 50 mまでの耐水性能はあるので、雨などにぬれても大丈夫?との心配をしている人は安心してください。
周囲に知らせる86デシベルのサイレン
86デシベルのサイレンは、Ultraだけに搭載された機能で、Apple Watch SEとApple Watch Series 8にはありません。
万一ユーザーが道に迷ったり負傷した時などの緊急事態に備えて設計されていて、居場所を警報で知らせるために役立ちます。独自のサウンドシグネチャには交互に発される2つの異なるパターンが組み込まれていて、最大数時間にわたり繰り返し再生されます。
道に迷ったり、負傷したり。周囲に知らせる必要がある時は、アクションボタンを長押しすると最大180メートル先まで聞こえるサイレンを鳴らせます。
参考:Apple公式サイト「Apple Watch Ultra でサイレンを使って助けを呼ぶ」
水深40メートルまでのレクリエーションダイビングでの計測(Ultraのみ)
ダイビングなど、水中でのアクティビティ中に水深 App を使って水温、潜水時間、水深 (40 メートルまで) を計測することができる機能はApple Watch Ultra のみになり、Apple Watch SEとApple Watch Series 8にはありません。
参考:Apple公式サイト「Apple Watch Ultraで水中の温度、経過時間、水深を測定する」
最大2,000ニトの輝度(Ultraのみ)
最大2,000ニトの輝度のディスプレイを搭載しているのはApple Watch Ultraのみで、Apple Watch SEとApple Watch Series 8は最大1,000ニトの輝度となっています。
輝度が高いことで屋外など、直射日光のもとでも画面が見やすくなります。
水中でも輝度が高い方が見やすいようですね。
最大36時間バッテリー(Ultraのみ)
最大バッテリーが36時間もつのはApple Watch UltraのみでApple Watch Series 8とApple Watch SEは最大18時間となっています。
1日中使えるバッテリーの駆動時間は、36時間の間に180回の時刻チェック、180回の通知、90分間のアプリ使用、Apple WatchからBluetooth経由で音楽を再生しながらの60分間のワークアウトを行った場合にもとづきます。Apple Watch Ultra(GPS + Cellularモデル)の使用条件には、36時間の間に合計8時間の4G LTE接続と28時間のBluetooth経由でのiPhoneへの接続が含まれています。テストはiPhoneとペアリングしたApple Watch Ultra(GPS + Cellularモデル)の試作ハードウェアを使用し、2022年8月にAppleが実施しました。すべてのデバイスはリリース前のソフトウェアを使ってテストしました。バッテリー駆動時間は使用条件、構成、携帯電話ネットワーク、信号強度、その他の多くの要素によって変わり、実際の結果は異なる場合があります。
Apple公式サイトより引用
高速充電
Apple Watch SEは高速充電に対応していません。
Apple Watch SEは80%までの充電に約1.5時間、100%までの充電に約2.5時間かかります。
高速充電ができるApple Watch Series 8 は、45 分程度でバッテリーの残量が 0 パーセントから 80 パーセントになり、Apple Watch Ultra は1 時間程度でバッテリー残量が 0 パーセントから 80 パーセントにできます。
高速充電については充電の頻度によるかと思いますが、スマホのように毎日充電する人、特に寝る前に充電する、という人にとってはさほどこだわる必要はないかと思います。
まとめ
Apple Watch SE(第二世代)にできること、できないことを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
SEは廉価版とはいえ、高い買い物であることには変わらないので、購入後に後悔がないよう、日常で実際に使うシーンをしっかりイメージしてから購入していただくのがいいかと思います。
この記事がお役に立てたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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